「他動詞」と「自動詞」とは?違いと見分け方を分かりやすく説明

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英語を勉強していると、「他動詞」や「自動詞」といった用語を目にしたことがあると思います。

実は、自動詞や他動詞の概念を理解していると、英語の理解がグンと高まるだけでなく、英作文での間違いも減ります。

ぜひ理解しておきましょう。

他動詞とは何?

「他動詞」とは、「目的語をとる動詞」のことです。

例えば、have は、「持つ」という意味ですが、これは「他動詞」です。

というのも、have の後に目的語を必要とするからです。

例えば、以下の文章を見てください。

I have.
私は持つ。

おかしいですよね。英文「I have.」もおかしな感じですが、日本語文「私は持つ。」も変な感じです。

なぜおかしいかというと、目的語が伴われていないからなのです。

それでは、目的語を伴った例を見てみましょう。

I have a pen.
私はペンを持つ。
 I have an apple.
私はリンゴを持つ。

このように、a pen や an apple などの目的語を取ることにより、文として成立するのが分かりますね。これは、have が他動詞だからなのです。

他動詞のことを英語で transitive verb といいます。

次は自動詞です。

自動詞とは何?

「自動詞」とは、「目的語をとらない動詞」のことです。

他動詞とは異なり、自動詞は、目的語が無くてもそれだけで文章が成立します。

I didn’t sleep.
寝なかったよ。

ちなみに、自動詞は英語で intransitive verb といいます。

他動詞と自動詞の見分け方

上で見てきたように、「他動詞」と「自動詞」の区別は簡単です。目的語を取るか取らないかの違いなのですから。

それでも、「他動詞」と「自動詞」を区別するのは難しいことが多いのです。

日本語で考えるとき、他動詞は「…を持つ」のように、「を」を伴うことが多いので、結構区別が簡単です。

これに対し、英語の場合は基本的に覚えるしかありません。

多くの場合、日本語で他動詞の場合には、英語でも他動詞が使われます。そのため、日本語で「を」を伴う動詞の場合は、その日本語に対応する英語の動詞も他動詞である、と考えても良い場合があります。

例えば、「見つける」を意味する find の場合を考えてみましょう。

日本語では、「見つける」という動詞は、「…を見つける」のように他動詞で使われますが、これは英語でも一緒です。

I found a clue.
手がかりを見つけた。

このように、概念的に日本語と英語とで共通する場合が多いので、日本語で他動詞が使われる場面では、英語でも他動詞だと考えても大丈夫なことが多いです。

ただ、すべてのケースについてこのように考えると、間違ってしまう可能性もあるので注意が必要です。

例えば、「結婚する」は、日本語では「…を結婚する」とは言わず、「…と結婚する」と表現します。そのため、「…と」に対応する語として with を使ってしまう間違いがよくあるようです。

×I married with her yesterday.

しかしながら、marry は、このケースでは他動詞として使われますので、with は不要です。

I married her yesterday.
昨日、僕は彼女と結婚した。

この場合、marry には、「結婚する」ではなく、「…と」も含めて「…と結婚する」という意味があるということになります。

このように、他動詞の概念が日本語とは異なる英語の動詞については、一つ一つ覚えるしかありません。その場合、やはり単語だけで覚えるのではなく、例文と共に覚えるのが良いと思います。

正しい英文を使い続けていれば、marry with … という表現が「おかしい」と感覚的に気付けるようになります。

他動詞と自動詞、両方で使う動詞も多い

実は、英語の動詞には、他動詞でも自動詞でも使える動詞が多いのです。

例えば、start は、他動詞で使われる場合は「…を始める」という意味になりますが、自動詞で使われる場合は「…が始まる」という意味になります。

(他動詞)

He started crying.
彼は泣き始めた。

(自動詞)

The movie starts at nine.
映画は9時に始まる。

やっかいなことに、あることを表現しようとして、日本語だと自動詞なので、自動詞的に使ったら、英語ではそのことは他動詞として扱われており、自動詞として使うと違う意味になってしまう場合があるのです。

ちょっとこの説明では意味不明だと思うので、例を挙げます。

enter は「入る」という意味の動詞ですが、日本語の感覚では「…に入る」という意味で「enter into」などとしてしまいがちです。

しかし、英語では、「…に入る」という意味で使われる場合、enter は他動詞として使われます。ですから、enter into としてしまうと、間違いになります。

そればかりか、enter は自動詞としても使われ、その場合 enter into は「(事業などを)始める」とか「(契約などを)締結する」という意味になってしまうのです。

この enter と enter into との違いについては、記事「enter と enter into の使い分け」に詳しく説明しておりますので、良かったらご覧になってください。

辞典で他動詞と自動詞を見分ける方法

英語の辞書である動詞が他動詞か自動詞かを見分けるにはどうすればよいでしょうか。

他動詞は、動詞の見出しの後、意味が書かれた項目の前に「他」とか vt といった記号で示されていることが多いです。

自動詞の場合は、「自」や vi などの記号が使われる場合が多いです。

動詞によっては、他動詞と自動詞の両方の意味を持つ場合があり、その場合は、いずれの表記も使われています。

表記の仕方は辞典によって異なりますので、巻頭にある表記の説明などを参照してみてください。

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