pair という少し特殊な名詞があります。
この pair は、「1対」だとか「1組」という意味で使われるほか、「2つ」という数量を表す語としても使われます。
ここで、a pair of … で表される名詞を単数として扱うのか、それとも複数として扱うのか、悩む人もいるのではないでしょうか。というのも、単数か複数かによって、その後に続く動詞も変化するからです。
今回は、a pair of … で表現される名詞が単数扱いなのか、それとも複数扱いなのか、分かりやすく説明します。
a pair of … が「1対」の意味である場合
pair には、「1対」とか「1組」、「ペア」という意味があります。
この意味において、pair は、「靴」や「手袋」など、「通常2つ1組で用いられるもの」に対して使われます。
例えば、以下のような具合です。
1足の靴
1組の手袋
また、ズボンやはさみなども、英語の概念では「1組」として扱われます。ここらへんは、日本人の感覚とは異なりますね。
1組(1着)のズボン
1組(1つ)のはさみ
で、ここから本題ですが、上記の靴やズボンのような、1対(1組)で用いられることが想定されるものは、単数で扱われます。
この(1組の)手袋は私のです。
ここで、普通は ×This pair of gloves are mine. とは言わないのです。pair of gloves は、単数、つまり概念上は1つのものとして扱われるわけですね。
ただ、ややこしいのですが、手袋やズボンのように1組のものであっても、代名詞では複数扱いになってしまいます。
この1組(1着)のズボンは彼のだ。私は彼がそれらの(その)ズボンをはいているのを見た。
この例では、ズボンを表す代名詞が them と複数形になっていますよね。
a pair of … が「2つの」を意味する場合
pair には、「2つ」という数量を表す意味もあります。
この意味においては、上述の「1組」や「1対」という意味とは異なり、「2つ」のものが通常1組で扱われることは想定されていません。
例えば、以下のように使われます。
2人の子供
2匹の犬
で、この「2つ」という概念で使われる pair で表される名詞は、通常複数扱いとなります。
2人の子供が庭で遊んでいる。
2匹の犬が激しく吠えている。
ただ、これらは基本的な使い方で、時には単数で扱われることもあるようです。
単数扱いの場合は、おそらく2つのものや人が「1対」という概念で扱われているのだと考えられます。
少し曖昧な説明となってしまいましたが、基本的には、「2つ」という概念で a pair of が使われる場合は、動詞は複数扱いであると覚えておいてよいでしょう。
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