cook the books の意味とは 「本を料理する」わけではない 帳簿に関する表現 

会計に関する表現として、cook the books というものがあります。

そのまま読むと、「本を料理する」という意味になりますが…。

果たして、そのように理解してもよいのでしょうか。

cook the books の意味は「帳簿の改ざん」

cook the books は、実は「帳簿の改ざんする」とか「帳簿をごまかす」を意味します。

この場合、books は、「帳簿」や「会計簿」という意味ですね。

そうなると、cook the books は、文字通り解釈すると「帳簿を料理した」ということになり、なんとなく意味が分かるような気がします。

The prime minister announced that the government’s books had been cooked.
首相は、政府の帳簿(統計)が改ざんされていたことを公表した。

2009年にギリシャが債務危機に陥った発端となったのは、財政赤字を粉飾していたことが明るみになったことでした。

改ざんが明るみになると、実は財政赤字はなんと当初想定されていた額の2倍だった、というのだからひどいものです。

政府が都合のいいように、帳簿を料理してしまっていたわけですね。

もっとも、その料理の味はかなりまずいもので、国はおろか世界中に衝撃が走りましたが。

books (帳簿)を使った表現

「帳簿」という意味の books を使った表現は他にもあります。

たとえば、keep the books となると、「帳簿をつける」とか「会計簿をつける」という意味です。

keep の代わりに do を使って do the books でも同じ意味になります。

また、「帳簿を調べる」という場合は、examine the books とか go over the books と言ったりします。