英語に on the fence という表現があります。多くの場合、sit on the fence とか be on the fence という形で使います。
sit on the fence を素直に解釈すると、「フェンスの上に座る」という意味ですが、イディオムとしては異なる意味合いとなります。
今回は、on the fence をご紹介します。
on the fence の意味
on the fence は、「どっちつかずで」、「日和見の態度で」、「(態度を)決めかねて」、「中立の立場で」、「様子見をして」、「迷っていて」といった意味です。
ちょうど、フェンスの上にいて、フェンスのどちら側に行くか迷っているような感じでしょうか。
on the fence の使い方
on the fence は、sit や be といった動詞と一緒に使われることがあります。以下に、on the fence のコロケーションを挙げます。
sit on the fence
be on the fence
stand on the fence
これらの表現になると「どっちつかずでいる」、「日和見をする」、「形勢を見る」、「様子見をする」という風に訳すことができると思います。
on the fence の使用例
トム・クルーズ主演の映画 Jack Reacher: Never Go Back(邦題『ジャック・リーチャー: Never Go Back』)で、今回ご紹介した on the fence が使われているシーンがあります。
物語の冒頭で、トム・クルーズが演じる Jack Reacher が Major Susan Turner(ターナー少佐)に電話をかけるシーンです。
Jack Reacher が Major Susan Turner を食事に誘うシーンなのですが、以下のようなやり取りがなされています。
Reacher: Which way are you leaning.
Turner: On the fence.
このシーンで、ターナー少佐が「実際に会ったら好きになるのかしら」と言っていて、リーチャーが「どっちに心が傾いているんだ?」と聞くと、ターナー少佐は「決めかねているの(On the fence)」と答えています。