be about to … は、「…しようとして」とか「まさに…するところ」といった意味のイディオムだ。
例えば、以下のような形で使われる。
その小説をもう読み終えるところだ。
詳しくは、「about to の意味と使い方 about to do …とは そして going to との違い」に説明しているので、参照されたい。
さて、ここからが本題なのだが、この be about to … を否定形にして be not about to … にすると、どういう意味になるのかご存じだろうか。
ちょっと意外な意味になってしまうのだ。
be not about to … の意味と使用例
be about to … が「…しようとして」の意味だから、be not about to … は、「…しようとしていない」という意味になると普通は考えるのではないだろうか。
実は、be not about to … と否定形にすると、「(絶対に)…するつもりはない」という意味になってしまうのだ。
例えば、以下の例文を見てみよう。
彼とは絶対デートしない。だって、本当にケチなんだもの。
「…にしようとして」の否定形が「…するつもりはない」となってしまうというのは面白い。
なお、この表現は、基本的に会話で使われ、あまりフォーマルな表現ではないようだ。
be not about to … の表現が使われている小説
この be not about to … が実際に使用されている小説も紹介しよう。
Dan Brown(ダン・ブラウン)の人気小説 The Da Vinci Code には、以下の箇所がある。
“I missed the first two anagrams, Robert. I wasn’t about to miss the third.”
(Brown p. 144)
このセリフは、同小説の主要キャラクターである Sophie が言ったものだ。
最初の2つの暗号を解けなかったので、「3つ目の暗号ははずすわけにはいかないわ」ということを言っているのである。
この be not about to … のように、否定形にすると意味が少し変わってしまう表現もいくつか存在する。気をつけよう。
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